インプラント手術の局所麻酔と静脈内鎮静法の違い｜無痛治療を実現することはできる？

『インプラントの手術が怖くて、なかなか決心がつきません…』
『麻酔が効かなかったらどうしよう…痛みが心配です』
『静脈内鎮静法って聞いたことがありますが、全身麻酔とは違うのでしょうか？』

当院にご来院される患者様から、このようなインプラント手術の痛みや麻酔に関するご相談を数多くいただいております。確かにインプラント治療は、歯を失った部分に人工の歯根を埋め込む外科手術を伴うため、痛みや不安を感じられる方も多いでしょう。しかし、現代の歯科医療では様々な麻酔方法が進歩しており、痛みや不安を最小限に抑えた治療が可能となっています。

そこでこのページでは、インプラント手術で使用される局所麻酔や静脈内鎮静法の違い、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて、インプラント治療を専門的に行う長崎県長与町の渡辺歯科医院、院長の渡邉が詳しく解説いたします。
当院では患者様の状態や希望に合わせて最適な麻酔方法をご提案し、できる限り痛みの少ない安心な治療を心がけております。

インプラント治療をご検討中で手術の痛みに不安をお持ちの方や、麻酔方法について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
もちろん当院の無料カウンセリングにご来院いただき、直接ご相談いただくことも可能です。

インプラント手術では麻酔が必要不可欠です

インプラント手術では歯ぐきを切開したりする必要があるため、麻酔なしでは非常に強い痛みを伴います。そのため、インプラント手術では麻酔が必要です。

麻酔には、痛みを和らげる効果のほかに血管を収縮させ、出血を抑制するという重要な役割があります。

インプラント手術で使用する麻酔の種類について

以下でそれぞれの麻酔について、少し詳しくご説明します。

局所麻酔

局所麻酔は意識がしっかり残った状態で、痛みをほとんど感じなくなる麻酔です。

1. 表面麻酔
2. 浸潤麻酔
3. 伝達麻酔

主にこれら3種類の局所麻酔を用いてインプラント治療を行います。

①表面麻酔

歯や歯ぐきの表面に麻酔薬を塗布して、治療時の痛みを軽減する方法です。いわゆる塗り薬のようなものになります。

表面麻酔は、痛みの感覚を一時的に来院することで、治療中の不快感を軽減しますが、深い部分まで麻酔が届くわけではないため、治療内容によっては追加の麻酔が必要になることもあります。

②浸潤麻酔

これが一般的に行われている麻酔法となります。歯や歯ぐきの周囲に麻酔薬を注射して、局所的に痛みを軽減する方法です。

近年の技術進歩により針自体が細くなっているため昔のような痛みを伴うものではなくなってきています。

③伝達麻酔

歯や歯ぐきの神経をブロックするために、麻酔薬を神経が通る部位に注射する方法です。 主に浸潤麻酔だけでは効きにくい歯の根っこや奥歯の治療に使われます。

浸潤麻酔では不十分な場合に使用され、麻酔効果は広範囲かつ長時間の持続性があります。

静脈内鎮静法

静脈内鎮静法は、点滴麻酔薬を静脈に注入する方法で、患者様がリラックスした状態で治療を受けられるようにします。一般的な全身麻酔とは大きく異なり、全身麻酔とは違って完全に意識を失うことはありません。

意識はゆっくりしながらも、深いリラックス感や軽い眠気を感じることが多く、治療に対する不安や恐怖を大幅に軽減できます。

また、治療中に不快な感覚が少なく時間の感覚も薄れるため、はやく治療が終わると感じられることが多いです。

局所麻酔と静脈内鎮静法の違いを比較

	局所麻酔	静脈内鎮静法
麻酔の範囲	手術部位のみ	全身的にリラックスした状態に
意識の有無	あり	ほぼ眠ったような状態（半覚醒）
痛みの感じ方	抑えられるが、不安や緊張は残ることも	痛み＋不安・緊張も感じにくい

全身麻酔

全身麻酔は、患者様を完全に眠らせて治療を行う方法ですが、歯科医院で全身麻酔を実施することは非常に稀で、設備が整っている医院もほとんどありません。

痛みや不安を解消するために全身麻酔を希望される方もいらっしゃいますが、静脈内鎮痛静法で十分に対応できます。

痛みや不安の解消には静脈内鎮静法がおすすめです

静脈内鎮静法のメリット

静脈内鎮静法のメリットは、主に以下の3種類です。

• リラックスした状態で手術を受けられる
• 手術の記憶が残りにくく、気付いた時には手術が終わっている
• インプラント手術中の急な体調変化などにも対応しやすくなる

以下でそれぞれの内容について、詳しくご説明します。

①リラックスした状態で手術を受けられる

静脈内鎮静法の最大のメリットは、リラックスした状態で手術を受けられることです。

点滴で麻酔薬を静脈に注入することで、患者様は深いリラックス感を得るとともに、痛みや不安を感じにくくなります。

治療中は意識があるものの、呼吸や心拍などの状態を医師が管理でき、安全に治療を進めることができます。患者様の不安を大幅に軽減し、安心して治療に集中できるため、恐怖感の強い方に最適な方法です。

②手術の記憶が残りにくく、気付いた時には手術が終わっている

麻酔薬を点滴することで、患者様はリラックスした状態になり、痛みや不安を感じながら治療を受けられます。

治療中、時間の感覚が薄れるため、軽い眠気のような状態になりますが、治療内容をほとんど覚えていないことが多いです。

治療後の手術に対する恐怖や不安を軽減し、ストレスを感じることなく過ごすことができます。

③インプラント手術中の急な体調変化などにも対応しやすくなる

麻酔薬が静脈から直接投与され、効果の調整が迅速に行える一方、インプラント手術中に起こり得る血圧や心拍数の急激な変化も起こります。その場合、麻酔科医によって点滴を通じて患者様の状態を把握して

体調の変化に合わせた対応をすることができます。

また患者様の状態をリアルタイムで監視し、必要に応じて麻酔薬の量を調整することでリラックスした状態を維持しつつ安全に治療を進めることができます。

静脈内鎮静法のデメリット

静脈内鎮静法のデメリットは、主に以下の4種類です。

• 麻酔のための追加費用がかかる
• 術前に絶食・絶飲が必要になる
• 麻酔をした当日は運転などを控える必要がある
• わずかにリスクも存在する

以下でそれぞれの内容について、詳しくご説明します。

①麻酔のための追加費用がかかる

静脈内鎮静法では、麻酔薬を点滴で投与するため、専用の機器や薬剤が必要です。

また、麻酔を担当する医師や看護師のサポートも必要となり、治療中の体調管理や適切な麻酔量の調整には専門的な技術が求められます。

これらの追加的な医療リソースや設備が必要となるため、その分の費用が発生します。

②術前に絶食・絶飲が必要になる

術前に一定の時間、絶食・絶飲が必要になります。麻酔薬が体内に投与されるため、手術中の嘔吐や誤嚥を防ぐためです。

通常、手術のおよそ１１時間前から食事を避け、２時間半から水分も控える必要があります。この準備ができていないと、手術が延期されたり、麻酔の安全性が確保できなくなったりすることがあります。

多少不便に感じることがあるかもしれませんが、術前の絶食・絶飲は、患者様の安全を守るために重要です。

③麻酔をした当日は運転などを控える必要がある

麻酔を受けた当日は運転などを控えていただくようお願いしています。麻酔薬が体内に残っていると、意識や反応速度が鈍くなり、注意力や判断力が低下する可能性があります。

安全のためにも麻酔が完全に切れるまで、車の運転や重い作業、危険な活動を避けましょう。

術後当日はご家族に送迎をお願いしたり、公共交通機関を利用するなどして安全を考慮しましょう。

④わずかにリスクも存在する

麻酔薬を静脈に注入するため、個人の体調や反応によって、まれにアレルギー反応や過剰な麻酔効果が起こることがあります。

場合によっては突然の体調変化に備えて、手術中や術後の経過観察が重要です。

＞＞当院で行う静脈内鎮静について

インプラント治療は完全に無痛で行える？

また、当院では治療後の痛みがなるべく少なくなるように、以下のような工夫を行っております

サージカルガイドを用いた低侵襲な手術

サージカルガイドを用いることで、安全に正確なインプラント治療を行なうことができ、手術時間も大幅に短縮することができます。手術時間を短縮できると痛みや傷の治りも良い場合が多いです。

サージカルガイドを用いたインプラント治療に関しては、過去のブログを参考にしてみてください。

＞＞サージカルガイドについて

麻酔科医と連携し、治療後の痛みにも配慮した静脈内鎮静法

また術後の痛みへの配慮として、インプラント手術が終わる直前に麻酔科医がタイミングを見計らって痛み止めを静脈内にいれることで、術後に痛みを大幅に減らすことができます。

当院の麻酔科医は専門医を取得しており、様々な状況にも対応できる専門性を有しています。
当院の院長の大学の先輩でもあるため、コミュニケーションも取りやすく不安なことは何でも相談いただけます。

まとめ：痛みが少なく低侵襲なインプラント治療なら渡辺歯科医院まで

それでも痛みに対して不安があったり恐怖心が強い場合は、当院では静脈内鎮静法を用いてより不安が少ない状態でインプラント治療ができるように準備しております。

インプラント治療をしてみたいけど、心配なことがある方はぜひ当院にご相談ください。

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