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「マウスピース矯正に興味はあるけれど、相談に行ったらその日から何かが始まってしまうのだろうか」「装置を作るまでにどれくらいかかるのか、何を準備すればいいのか見当がつかない」——矯正を考え始めた方から、こうしたご質問をよくいただきます。治療そのものの情報は調べれば出てきても、実際に歯科医院に足を運んでから装置が手元に届くまでに何が行われるのかは、意外と分かりにくいものです。長崎県長与町の渡辺歯科医院、院長の渡邉が解説いたします。
マウスピース矯正は、いきなり装置を作り始めるわけではありません。相談、検査、治療計画の確認、装置の製作という段階を踏み、それぞれの節目でご本人が納得して次に進むかどうかを決めていきます。この記事では、初回のご相談から実際にマウスピースを使い始めるまでの流れを順を追って整理し、それぞれにかかる期間の目安や、事前に準備しておくとよいことをお伝えします。当院では矯正の無料カウンセリングを行っておりますので、「まだ始めると決めたわけではないが話だけ聞いてみたい」という段階でも、お気軽にご相談いただけます。
第1段階:初回相談(無料カウンセリング)
最初のステップは、お口の状態を見せていただきながらお話をうかがう相談です。ここでは治療を開始するかどうかを決める必要はなく、今の歯並びについてどう感じているのか、どこが気になっているのかを言葉にしていただくところから始まります。前歯の重なりが気になる方もいれば、写真に写る自分の口元が気になるという方、噛みにくさを感じている方もいて、出発点は人それぞれです。
相談の場では、目で見て分かる範囲の状態をご説明し、マウスピース矯正で対応できそうか、ほかの方法も検討したほうがよさそうかという大まかな見通しをお伝えします。あわせて、期間や費用のおおよその幅、通院のペース、日常生活で必要になることについてもご説明します。この時点ではまだ精密な検査をしていないため、確定的な内容ではなく「おおよその方向性」という位置づけになります。所要時間は30分から1時間程度が目安です。
相談時に聞いておくとよいこと
限られた時間を有効に使うために、あらかじめ質問を書き出しておくことをおすすめします。よく挙がるのは、想定される治療期間、費用の総額と追加費用が発生する条件、通院の頻度、装置を1日にどれくらい使う必要があるのか、仕事や人前に出る場面でどの程度目立つのか、といった内容です。装置を使う生活が自分に合うかどうかは、始めてみないと分からない部分もありますが、事前に具体的なイメージを持っておくと判断しやすくなります。
また、ほかの歯科医院で説明を受けたことがある方は、その内容を持参いただくと比較しやすくなります。当院ではセカンドオピニオンのご相談も歓迎しております。別の見方を聞いたうえでご自身で選んでいただくことに意味があると考えていますので、他院で治療を受けることを前提としたご相談でも構いません。
「その日に決めなくてよい」ことを知っておく
相談に行くと契約を勧められるのではないかという不安から、一歩を踏み出せない方もいらっしゃいます。矯正治療は年単位で続くもので、費用も小さくありません。持ち帰って考える、家族と相談する、時間をおいてもう一度質問するという進め方はごく自然なことです。ご自身の中で納得が積み上がってから次の段階に進んでいただければと考えています。
第2段階:精密検査
治療を前向きに検討する段階になったら、詳しい検査を行います。見た目だけでは分からない歯の根の状態、あごの骨の形、噛み合わせのバランスなどを把握するためのステップです。ここで得た情報が、その後の治療計画の土台になります。
検査の内容は主に、レントゲン撮影、口腔内および顔貌の写真撮影、歯型の採得です。近年は粘土のような材料をお口に入れる従来の型取りではなく、小型のカメラでお口の中をスキャンして立体データを取る方法が広く用いられるようになっています。えずきやすい方にとっては負担が軽くなる方法と言われています。所要時間は全体でおおむね1時間程度です。
むし歯や歯ぐきの治療が先になることもある
検査の結果、むし歯や歯ぐきの炎症が見つかった場合は、矯正より先にそちらの治療を行うことがあります。歯を動かすには、歯を支える土台が健康であることが前提になるためです。土台が不安定なまま矯正を進めると、思わぬトラブルにつながる可能性があると考えられています。
この段階で「矯正を始めるつもりが、先に別の治療が必要と言われた」と戸惑われる方もいらっしゃいます。当院は矯正だけでなくむし歯や歯周病を含めた総合的な診療を行っておりますので、必要な治療を同じ場所で並行して進めることができます。別の医院に通い直す手間がないぶん、開始までの期間を短くしやすいという面もあります。
親知らずの扱いは検査で判断する
親知らずが残っている場合、その位置や向きによっては矯正の進み方に影響することがあります。必ず抜くというものではなく、レントゲンで状態を確認したうえで、抜いたほうがよいか、そのままでよいかを判断します。抜歯が必要になる場合は、傷が落ち着くまでの期間も見込んで全体の計画を立てていきます。
第3段階:治療計画の作成と確認
検査データがそろうと、それをもとに治療計画を作成します。マウスピース矯正では、コンピュータ上で歯を少しずつ動かしていくシミュレーションを作り、最終的にどのような並びを目指すのかを組み立てます。この計画作成には、検査から2週間から1か月程度かかることが一般的です。
計画ができあがったら、画面上で治療前から治療後までの歯の動きを見ていただきながらご説明します。ここは治療全体の中でも特に大切な場面です。歯を並べるためにどこにスペースが必要か、そのスペースをどう作るのか、抜歯を伴う計画なのかどうか、装置に加えて補助的な処置が必要かといった点を、具体的な形で確認できます。
納得できるまで確認しておきたいポイント
シミュレーションは治療のゴールを共有するためのものですが、実際の歯の動き方には個人差があり、画面どおりに進むとは限りません。この点も含めて理解しておくことが大切です。そのうえで、前歯の見え方、口元の変化、噛み合わせの仕上がりについて、ご自身の希望と計画が合っているかを確認していきます。
ここで疑問や違和感があれば、遠慮なくお伝えください。「もう少し前歯を下げたい」「この歯は削りたくない」といったご希望があれば、可能な範囲で計画を組み直すこともできます。治療方針は歯科医師が一方的に決めるものではなく、選択肢とそれぞれの見通しをご説明したうえで、ご本人に選んでいただくものだと考えています。費用や支払い方法についても、この段階で改めて書面でご確認いただきます。
抜歯やIPRが計画に含まれる場合
歯を並べるスペースが足りない場合、歯と歯の間をごくわずかに削るIPRという処置や、抜歯が計画に含まれることがあります。いずれも計画確認の段階で必要性と量をご説明します。抵抗を感じる方もいらっしゃいますので、行わない場合にどのような仕上がりになるのかもあわせてお伝えし、比較したうえで判断していただきます。
第4段階:装置の製作と受け取り、治療開始
計画に同意いただいたら、その内容をもとにマウスピースを製作します。海外の工場で製作されるタイプでは、発注から到着まで数週間かかることが一般的です。この間にむし歯の治療や歯のクリーニングを済ませておくと、装置が届いたらすぐに始められます。
装置が届いたら、初回の装着を行います。歯の表面に、マウスピースが力をかけるための小さな突起(アタッチメント)を付けることが多く、この処置に時間がかかります。あわせて、着脱の方法、1日の装着時間、交換のタイミング、外していい場面、洗い方、保管の仕方などをご説明します。最初のうちは着脱に手間取る方が多いのですが、慣れれば短時間でできるようになります。
相談から開始までの期間の目安
ここまでの流れを合計すると、初回相談から実際に装置を使い始めるまでは、おおむね1か月半から3か月程度が一つの目安になります。ただし、むし歯や歯ぐきの治療、抜歯が必要な場合はそのぶん長くなりますし、ご本人が検討に時間をかける場合も当然変わってきます。結婚式や就職活動など目標とする時期がある方は、逆算するとかなり早めの相談が必要になることが分かると思います。
治療が始まってからは、装置を数週間ごとに次のものへ交換しながら進め、1〜3か月に一度の通院で経過を確認していきます。開始後の流れについては別の記事でも触れていますので、あわせてご覧いただければと思います。
よくあるご質問
相談だけで費用はかかりますか?
当院では矯正の初回カウンセリングを無料で行っております。精密検査に進む段階からは費用が発生しますので、検査に進む前に金額をご説明いたします。
相談当日に検査まで受けられますか?
ご希望とその日の状況によっては可能な場合もありますが、じっくりお考えいただくために日を改めることが多いです。お時間の都合がある方は、ご予約の際にご相談ください。
マウスピース矯正が向いていないと言われることはありますか?
歯の動かし方や骨格の状態によっては、マウスピースだけでは対応が難しく、ワイヤー矯正や別の方法をご提案する場合があります。当院はワイヤー矯正にも対応しておりますので、お口の状態に合った方法を一緒に検討できます。
途中で方針が変わることはありますか?
歯の動き方には個人差があるため、経過を見ながら計画を調整することはあります。大きな変更が必要になる場合は、その理由と選択肢をご説明したうえで進め方を決めていきます。
仕事が忙しく、通院回数を減らしたいのですが。
マウスピース矯正はご自宅で装置を交換しながら進めるため、通院の間隔が比較的空きやすい方法と言われています。生活の状況をお聞かせいただければ、無理のない通院ペースをご提案します。
まとめ
マウスピース矯正を始めるまでの流れについて整理してきました。要点は次のとおりです。
一つ目に、治療は相談、精密検査、治療計画の確認、装置の製作という段階を踏み、それぞれの節目でご本人が進むかどうかを決められる形になっています。二つ目に、初回相談では確定的な話ではなくおおよその方向性をお伝えする場であり、その日に決める必要はありません。三つ目に、検査でむし歯や歯ぐきの治療、抜歯が必要と分かった場合は先にそちらを行うため、開始までの期間が延びることがあります。四つ目に、相談から装置を使い始めるまでの目安はおおむね1か月半から3か月程度で、目標の時期がある方は早めの相談が現実的です。進み方には個人差がありますので、実際の見通しはお口の状態を確認したうえでお伝えします。
長崎県長与町の渡辺歯科医院では、マウスピース矯正、ワイヤー矯正、小児矯正の1期・2期治療に対応しており、矯正歯科の無料カウンセリングを行っています。むし歯や歯ぐきの治療も含めて同じ場所で進められるため、開始前の準備から治療後の管理までを一貫してお任せいただけます。「自分の歯並びがマウスピースで治せるのか知りたい」「他院で聞いた話と比べてみたい」といったご相談も歓迎しております。まずはお気軽にご相談ください。