診療時間
9:00-12:30/14:00-19:00

General

むし歯・歯周病は歯の”病気”です

磨き残しがあると、お口の中の細菌は徐々に増えていき、歯垢(プラーク)を形成します。歯垢のなかに潜む細菌の種類によって、むし歯や歯周病のリスクは人それぞれ異なります。
だからこそ、トラブルが起こる前に歯科医院でお口の状況をチェックし、むし歯や歯周病の状況を適切に把握することが大切です。リスクを知り、適切な予防を続けて健康な歯を守っていきましょう。

むし歯について

  • お口の中の細菌が糖分(乳糖、果糖、ショ糖など)をエサとして酸を作り、歯を溶かすこと。これがむし歯の基本的なメカニズムです。むし歯にかかりやすいかどうかは「細菌数」「歯質」「食事習慣」によって変化します。
    治療法も人によって様々です。小さなむし歯であれば、小さく削ったり、経過観察をしたりと簡単に治療を終えられます。
    しかし、細菌が歯の神経にまで達している場合は、根管治療(歯の根の治療)が必要です。完全に細菌を取り除かないと、かぶせ物をしても、内部でむし歯が再発する可能性が高まります。
    また根管治療を行わずにむし歯を放置すると、歯根しか残らない状態となり、かぶせ物では対応できません。そのためほとんどのケースで歯を抜くことになります。抜歯後は義歯・ブリッジ・インプラントなどの治療を用いて、歯の機能を回復させます。

    むし歯になりやすい人の特徴と習慣

    • 歯みがきをしない
    • 歯みがきが不十分
    • 甘いものを好む
    • 1日に何度も間食をする
    • 口で呼吸する
    • 歯並びが良くない
  • むし歯の原因って?

    原因1ミュータンス菌(細菌)
    むし歯の主な原因菌はミュータンス菌です。食べかすなどに含まれる糖質をエサにして、ミュータンス菌は「グルカン」を作り出す性質を持っています。ネバネバしていて、水に溶けにくいグルカンは、歯の表面に付着するのが特徴です。徐々に細菌が積み重なると、大きな塊となり、プラーク(歯垢)を形成します。ミュータンス菌は、生まれたばかりの赤ちゃんのお口には存在しません。口移しなど保護者の唾液を通して感染します。
    原因2糖質(食事)
    糖質には「乳糖」や「果糖」など様々な種類がありますが、特に砂糖(ショ糖)はむし歯のリスクを高めます。また、間食の習慣があり、だらだら食事を続ける方も要注意。食事をすると、口の中は酸性に傾き、歯の表面が溶けはじめます。この状態から元の中性に戻してくれるのが、唾液の再石灰化作用です。つまり、常に清涼飲料水を飲んでいたり、間食が多かったりする方は気をつける必要が出てきます。
    原因3歯の質
    一人ひとりの歯質や唾液量によって、むし歯のなりやすさは変わります。たとえば、「エナメル質が丈夫だったら酸に溶けにくい」「歯の表面がツルツルだったら汚れが付着しない」などです。ほかにも歯並びや唾液の性質もお口の健康を左右する要素です。ぜひ歯科医院で、現状のむし歯リスクを把握しましょう。
  • むし歯の進行

    C1 エナメル質に穴が空いた虫歯

    痛みがない軽度なむし歯です。この段階でむし歯を発見できた場合は、細菌に感染した部分のみを最小限削り、プラスチック素材のCR(コンポジットレジン)で充填していきます。※ブラッシングとフッ素塗布で改善することもあるので、状況によっては様子を見る可能性があります。

    C2 エナメル質の下の象牙質まで進行した虫歯

    エナメル質の奥の象牙質にまで細菌が進行しているため、痛みや知覚過敏(冷たいものがしみる)が生じている状態です。むし歯を削って、C1と同じようにコンポジットレジンを充填したり、詰め物(インレー)を詰めたりします。むし歯が複数存在し、大きく削る場合は被せ物(クラウン)を製作することもあります。

    C3 歯の神経(歯髄)まで達した虫歯

    象牙質の内部にある歯髄が細菌に感染しています。歯髄の中は、神経が通っているため、激しい痛みが出るのが特徴です。治療法としては、細菌の感染部位である「神経」を除去し、歯根を徹底的に綺麗にしていきます。その後に被せ物を被せるのが一般的な流れです。

    C4 歯根まで到達した虫歯

    歯の大半がむし歯になり、根っこの部分しか残っていない状況です。「神経」が失われていることが多く、痛みを感じないこともあります。しかし細菌はまだ存在し、周囲の歯にも悪影響を及ぼすので、早急に治療しなければなりません。状況によって被せ物を製作したり、抜歯をしたりします。

歯周病について

  • 歯周病は歯と歯ぐきの間から細菌が侵入し、炎症をひき起こす疾患です。最初は歯肉が赤く腫れる程度ですが、徐々に歯槽骨(アゴの骨)を溶かしていきます。特に磨き残しがあると、少しずつ歯と歯肉、歯と歯の間、歯のくぼみなどに細菌の塊である歯垢や歯石を形成し、重症化します。 ただ、歯垢や歯石の付着が少ない人でも、歯周病が悪化するケースもあるので注意しなければいけません。特に「若年性歯周炎」は、その名の通り若い人が歯周病になるパターンです。遺伝的要因や細菌の種類が関係しているとも言われています。歯周病は一人ひとり重症化リスクが異なるので、適切に状況を把握し、予防に努めることが大切です。

  • 歯周病の症状

    歯周病は初期段階だと痛みがなく、ある程度歯周病が進行した段階で様々な自覚症状を覚えます。一番わかりやすいのが、ブラッシング時に出血しやすくなること。もう一つは口臭です。これはお口の中が不衛生だと細菌が至る所で繁殖し、ガスを発生させるためです。また、症状が重くなると歯の動揺(グラグラ)も大きくなり、歯肉が退縮して、歯が長く見えるのも特徴です。そのまま放置すると、より歯はグラグラし、最悪の場合は歯が抜け落ちてしまうこともあります。

    こんな症状がある方は歯周病の可能性があります

    • ブラッシング時に出血がある
    • 歯肉が腫れている
    • 口臭を指摘された
    • 歯を押すとぐらぐらする
    • しっかりと物が噛めない
    • 噛むたびに痛みがある
  • 歯周病の原因

    細菌が排出する毒素によって歯周病は進行します。そのため、歯周病を防ぐには徹底的に歯垢を除去し、お口のなかの細菌を少なくすることが重要です。ブラッシング時は、歯と歯、歯と歯ぐきの間などを丁寧に清掃するようにしましょう。汚れが残っていると、およそ2日間ほどで歯垢は歯石に変わり、歯磨きでは絶対に落とせなくなります。

  • 歯周病の進行

    1. 歯肉炎

      お口の中が不衛生だと、細菌が繁殖して歯肉が炎症を起こします。歯肉のみが赤く腫れた状態を「歯肉炎」と呼び、いわば歯周病の一歩手前の状態です。ブラッシングの際に出血が見られることもありますが、その他は目立った自覚症状がありません。

    2. 軽度歯周炎

      細菌による炎症が続くと、歯と歯肉の間には「歯周ポケット」と呼ばれる隙間が形成されます。健康な方なら1~2mm程度で問題は発生しません。しかし歯周病が進行すると、細菌はどんどん歯肉の奥へと潜り込みます。空気に弱い歯周病菌にとって、暗くジメジメした環境は絶好の繁殖スポットだからです。歯周ポケットの深さが3~4mmほどになった状態を「軽度歯周炎」と呼びます。

    3. 中度歯周炎

      歯周ポケットが約4~6mmまでの状態を「中度歯周炎」と呼びます。歯周ポケットの内部にも大量の歯垢や歯石が付着し、細菌により歯槽骨の吸収(破壊)が進んでいる状態です。歯を支える骨が失われるため、徐々に歯の動揺度も大きくなります。ほかにはブラッシング時の出血が多くなったり、口臭が強くなったりします。

    4. 重度歯周炎

      歯周ポケットの深さが約6mm以上の状態を「重度歯周炎」と呼びます。歯槽骨の吸収はますます進み、手で押した際に歯がグラグラしているのがわかり、歯と歯の隙間も目立ってきます。また膿・出血・口臭が一層強くなり、食べ物を噛んだ時に痛みが発生するのも特徴です。歯周病末期の状態なので、そのまま治療せずにいると歯が抜け落ちるリスクが非常に高くなっています。

    歯周病の治療

    歯周病の初期段階ならば、歯のクリーニングと徹底的なセルフケアを継続すれば改善する可能性があります。そのため歯肉炎の場合、当院では歯のクリーニングと適切な歯みがき指導を行っていきます。
    歯周病がある程度進行し、軽度・中度歯周炎となっている場合は、スケーラーと呼ばれる特殊な器具を使用して「スケーリング」をするのが一般的です。歯の表面や歯肉縁上の歯垢や歯石を細かく取り除いていく治療です。 重度歯周炎の場合は、スケーリングに加えてルートプレーニングといって、歯周ポケット内の歯垢や歯石を除去する処置を行っていきます。状況によっては外科治療を提案することもあります。歯周病は進行すればするほど、治療が大変になるので早期発見・早期治療が何よりも重要です。

  • 歯周病と全身疾患の関係

    歯周病が進行すると、細菌が血管を通って全身に広がり、様々な悪影響を及ぼします。たとえば歯周病菌が血管を狭めて脳卒中を引き起こしたり、血栓が形成されやすくなったりと重篤な症状に結びついていることが明らかになってきました。ほかにも糖尿病、呼吸器疾患、誤嚥性肺炎、低体重児出産などのリスクを高めることが指摘されています。つまり歯科医院で歯周病の予防を行えば、健康な生活を維持できる可能性が高まるわけです。

  • 歯周病は治療後のメインテナンスが大切です

    歯周病菌は完全に無くなることはありません。そのため、歯周病治療が終わっても、定期的なメインテナンスを続けることは大切です。放っておくと、再度歯周病が進行することもよく見受けられます。特に歯周病によって歯茎が下がった歯、被せ物治療を行った歯、インプラントを行ったケースなどは歯磨きが難しく、汚れが蓄積しやすい傾向にあります。良いお口の状態を維持するためにも、3ヵ月に1回程度の頻度で定期健診を受けるようにしましょう。

TOP