長崎県西彼杵郡長与町の歯医者なら渡辺歯科医院

Wisdom teeth

親知らずについてご存知ですか?

歯が痛む女性

親知らずは、前歯から数えて8番目の一番奥の歯のことを指します。
多くの方は20歳前後の頃に他の永久歯とは遅れて生えてくるもので、先天的に生えない方もいると言われている歯です。
周囲の方から「親知らずは抜いた方が良い」ということを耳にされたことのある方もいらっしゃるかも知れませんが、正しく生えていれば抜く必要はありません。
では、どのような場合、抜歯をしないといけなくなるのか。
親知らずに関係するトラブルやその治療方法について知り、健康な口腔内を目指しましょう。

親知らずって?

親知らず

親知らずは永久歯で、10歳頃に顎の骨の中で形ができはじめます。前述しましたが、お口の中に生えてくるのは20歳前後。永久歯の中で最後に発育します。
親知らずは、一番奥に生えるため歯ブラシが届きにくく、きれいに洗うことが難しい歯です。虫歯や歯周病にかかりやすく、痛みや腫れなどのトラブルにあいやすい歯でもあります。

非常に困難な抜歯と判断した場合には近隣の大学病院等をご紹介することもあります

親知らずの治療の流れ

※人によりは順番や流れが変わることがあります。

1.レントゲン

レントゲン

まずはレントゲンで、お口の状態を確認します。当院には歯科用CTが完備されており、場合によってはCT撮影による三次元的に血管や神経の位置を確認します。他にも生えている親知らずの状態を見て、どの治療方法が良いかを検討します。

○こんなことを見ます○
抜歯した方が良いのか 歯ぐきに炎症はないか 上の歯か、下の歯か 親知らずと神経の距離はどうか

2.表面麻酔と注射麻酔

表面麻酔・注射麻酔

抜歯をする前の麻酔をして痛みや出血を抑えます。 麻酔の痛みについて不安がある方でも、最初に表面麻酔を行うため、注射の痛みを和らげることができますのでご安心ください。表面麻酔が十分に効いたら注射麻酔を行います。

3.抜歯

抜歯

麻酔が効いていることを確認した後、抜歯を行います。
治療時間は親知らずの状態や上顎か下顎かにもよりますが、30分から1時間ほどになります。
専用の機器を用いて抜歯を行いますが、親知らずが歯ぐきに埋まっている場合や骨に埋まっている場合は、切開を行ってしっかり見えるようにしたり、歯を覆っている骨を削ったりすることがあります。また、歯にひっかかっている場合は歯を削り、分割して取ります。

4.止血、または縫合

抜歯後は抜いた部分の空洞をキレイにした後、傷口を縫ったり、穴に止血用のスポンジを入れて傷口が早く塞がるように促します。

5.圧迫止血

出血を抑えるために、ガーゼで圧迫止血を行います。処方箋の説明などもこのときに行います。止血が確認できしだい終了です。

6.消毒

必要に応じて、術後1日目~2日目に傷口の消毒を行います。
感染や出血がないかなどの確認を行い、状態によって薬の変更を行います。

7.抜糸

抜糸

約1~2週間後に、縫った部分の抜糸を行います。
抜糸部分や、その周辺に問題が無ければ完了です。
ただし、傷口が完全にふさがったり、骨が回復したりするのには個人差はありますが時間がかかります。

抜歯が必要な親知らず

では、抜歯が必要な親知らずとはどのようなものでしょうか。 まず、親知らずを抜歯する理由ですが、「将来的に虫歯や歯周病などのお口のトラブルになる、または、隣の健康な歯を巻き添えにしてしまう可能性がある」ためです。

  1. 中途半端に生えていて、歯の一部だけが見えている
  2. 斜めや横向きに生えてきている
  3. 骨の中に埋まっていて、レントゲン写真上に問題が見られる
  4. 歯ならびを悪くする恐れがある
  5. 腫れや痛みがある
  6. 噛み合わせに影響する

親知らずの抜歯は、お口の中の環境を総合的に判断することが大切です。

治療が不安だと感じる方必見!

抜歯をする前とした後に気をつけていただきたいことについてご説明します。

  • 【抜歯前に気を付けること】

    • 食事・休息をしっかりとる

      親知らずを抜く前はしっかり食事をとり、前日は睡眠をとるようにしましょう。貧血や迷走神経反射にならないようにするために大切です。
      また、睡眠不足は傷の治りを悪くしてしまいます。

    • 治療についての説明を受ける

      親知らずは抜かないことで生じるリスクもありますが、抜歯することで生じるリスクもあります。歯科医師からしっかりと説明を受け、分からないことなどございましたら、遠慮無くお尋ねください。

    • 服用しているお薬やアレルギーがある方は事前に医師へ伝える

      骨粗鬆症の薬や、血液をさらさらにする薬を服用されている方は特に注意が必要です。

  • 【抜歯前に気を付けること】

    • 麻酔が効いている間は食事を控えましょう

      抜歯を行う際に麻酔を使用しますが、その後、2~3時間は麻酔が効いた状態が続きます。
      その状態で食事をすると、頬の内側を噛んだり、やけどをしたりするため控えましょう。

    • アルコールや硬い物は控える

      血行を促進させるアルコールや、傷口を悪化させる可能性のある硬い物はなるべく避けましょう。

親知らず治療のよくある質問

Q1:親知らずを抜かないで治す方法はありますか?

親知らずの痛みは、細菌によるものがほとんどであるため、抗生物質を飲めば、一時的に症状を改善することができます。しかし、時間がたてば細菌が増殖しますので、根本的な解決のためには抜歯が必要です。その他、親知らずが原因で他の歯の健康を脅かしてしまう場合も、やはり抜歯が必要になっていきます。

Q2:抜歯後の痛みや腫れはありますか?

親知らずに限らず、抜歯を行うと痛みや腫れがどうしても生じてしまいます。しかし、このような炎症は必ず強く出るわけではありません。抜歯を行う歯や周辺の状況によっては強い炎症がでない場合もあります。

Q3:親知らずを抜くと小顔になれますか?

親知らずの抜歯と小顔はあまり関係ありません。しかし、歯を抜くとその部分の骨が吸収します。通常は頬から骨が吸収するため、抜歯によって顎か細くなる可能性は高いと考えられます。親知らずを抜くことで、その部位についていた筋肉が退化するため、その分細く見えるだけかもしれません。

Q4:抜歯する日はいつ頃が良いですか?

抜いた日の仕事はNG、腫れのピークは48時間後ぐらいですので、それを加味してスケジュールを組まれると良いでしょう。腫れが引き、元に戻るまでには7日~10日ほどかかるため、重要なイベントなどは避けましょう。

Q5:抜糸は痛いですか?

抜糸の際の痛みはほとんどありません。また、歯肉を縫い合わせた糸をハサミで切って取り除くだけなのですぐに終わります。
1本切るのに30秒ほどで終わりますのであまり時間もかかりません。

Q6:抜歯後に痛み止めを服用しても大丈夫ですか?

痛み止めを服用して問題ありません。
親知らずの抜歯は、状態によって処置内容が複雑になることがあります。麻酔が効いている間は痛みを感じにくいですが、麻酔が切れた後は抜歯した部分が痛くなったり、腫れたりしてきます。
これは体の通常の反応ですが、その痛みがつらい場合は痛み止めと抗生剤のお薬の服用をお願いしています。

Q7:妊娠中でも親知らずの抜歯はできますか?

親知らずの抜歯は安定期であれば妊娠中でも問題ありませんが、母体にストレスがかかるため、あまりおすすめはできません。

Q8:親知らずの抜歯は当日行っていただけますか?

親知らずや口腔内の状況によりますが、問題が見当たらなければ当日中に抜歯することがありますが、ほとんどの場合、口腔内を診査した上で別日に抜歯することが多いです。

Q9:年齢の制限はありますか?

特にありません。しかし、抜歯した際に感染のリスクはありますから、比較的若く、免疫力の高い時に親知らずの抜歯をするのが好ましいでしょう。

Q10:歯みがきやうがいはいつも通り行っても良いですか?

歯みがきは抜歯した場所以外はしっかり行ってください。ただし、ぶくぶくとうがいをすると、傷口にある血の塊が剥がれてしまい治りが遅くなります。軽く口をゆすぐだけにしましょう。

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