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「子どもに矯正をすすめたいけれど、サッカーの練習や試合に影響しないか心配」「吹奏楽部に入ったばかりなのに、装置をつけて楽器が吹けるのだろうか」。小児矯正を考え始めた親御さんから、このようなご相談をいただくことは少なくありません。せっかく頑張っている習い事を、矯正のためにあきらめさせたくないというお気持ちは自然なことです。
結論からお伝えすると、多くの場合、スポーツや習い事は矯正中も続けることができます。ただし、使う装置の種類や競技・楽器の内容によって、気をつけたいポイントが変わります。この記事では、装置別・習い事別の注意点や、練習中にトラブルが起きた時の対応について、長崎県長与町の渡辺歯科医院、院長の渡邉が解説いたします。お子さんの生活に合った進め方を一緒に考えるための無料カウンセリングも行っていますので、記事を読んで気になることがあればお気軽にご相談ください。
子どもの矯正中でもスポーツや習い事は続けられる?
小児矯正は、成長期の数年間にわたって続くことが多い治療です。その期間は、ちょうど部活動やクラブチーム、習い事に打ち込む時期とも重なります。まずは「矯正中の生活はどう変わるのか」という全体像を知っておくと、不安がやわらぎやすくなります。ここでは、続けられるかどうかの考え方と、装置によって違いが出る理由をご紹介します。
多くの場合、習い事を続けながら治療を進めることができます
子どもの矯正装置は、日常生活の中で使い続けることを前提につくられています。そのため、スポーツや楽器、ダンスなどの習い事を理由に治療をあきらめる必要があるケースは多くないと考えられています。実際に、運動部や音楽系の活動を続けながら矯正を進めているお子さんはたくさんいます。
一方で、装置をつけ始めた直後は、口の中の違和感や話しにくさを感じることがあります。特に楽器や歌などの習い事では、最初の数日から数週間は「いつもと感覚が違う」と感じやすい傾向があります。多くの場合は少しずつ慣れていきますが、慣れるまでの期間には個人差があります。大会や発表会が近い時期は、装置を始めるタイミングを相談して調整することもできます。
装置の種類によって気をつけたいことが変わります
子どもの矯正で使われる装置は、大きく分けて「自分で取り外しができる装置」と「歯に固定する装置」があります。取り外し式には床矯正(拡大床)、プレオルソ、子ども向けマウスピース矯正のインビザラインファーストなどがあり、固定式にはワイヤー矯正などがあります。
取り外し式は練習中に外すこともできる反面、外している時間が長くなると治療の進み方に影響することがあります。固定式は付け外しの手間がない一方で、ぶつかった時に唇や頬の内側を傷つけやすいといった特徴があります。どちらが良い・悪いではなく、お子さんの歯並びの状態と生活スタイルの両方をふまえて考えることが大切です。次の章では、装置ごとの付き合い方をもう少し詳しく見ていきます。
装置別に見るスポーツ・習い事との付き合い方
同じスポーツをしていても、使っている装置によって気をつけるポイントは異なります。ここでは、取り外し式の装置と固定式の装置に分けて、練習や試合の時の扱い方をご紹介します。お子さんが使う予定の装置、または現在使っている装置に当てはめて読んでみてください。
取り外し式の装置(床矯正・プレオルソ・インビザラインファースト)
取り外し式の装置は、激しい運動をする時や楽器を演奏する時に、外して保管しておくことができます。特に接触の多いスポーツでは、装置をつけたままぶつかると装置が割れたり、口の中を傷つけたりするおそれがあるため、歯科医師の指示に沿って外すことが勧められる場合があります。
外した装置は、必ず専用のケースに入れて保管しましょう。ティッシュに包んだりポケットに入れたりすると、紛失や破損の原因になりやすいといわれています。練習バッグの決まった場所にケースを入れておくなど、「しまう場所」を親子で決めておくと安心です。練習後は、水分補給や食事のあとに軽く口をすすいでから装置を戻すようにしましょう。
外している時間は「装着時間」に含まれない点に注意
取り外し式の装置は、決められた時間つけていることで効果が期待できます。たとえばインビザラインファーストは1日20〜22時間程度の装着が目安とされることが多く、床矯正やプレオルソも装置ごとに目安の装着時間があります。練習で外している時間が長い日が続くと、計画どおりに歯が動きにくくなることがあります。
練習や試合が長い日は、帰宅後や就寝中の装着をしっかり確保するなど、1日全体でバランスをとる工夫が大切です。週末に大会が続く時期などは、無理のない装着スケジュールを担当の歯科医師と相談しておくと安心です。
固定式の装置(ワイヤー矯正など)
ワイヤー矯正のように歯に固定する装置は、自分で外すことができません。付け外しの手間がなく、装着時間を気にしなくてよいという利点がある一方で、ボールや相手との接触で口元をぶつけた時に、装置が唇や頬の内側に当たって傷ができやすい傾向があります。
そのため、接触の多いスポーツでは、矯正装置の上から使えるマウスガードを検討することがあります。また、装置の一部が外れたり、ワイヤーが飛び出して当たったりした時には、早めの対応が必要です。固定式の装置を使っている場合は、練習バッグに矯正用のワックス(装置のとがった部分を覆う柔らかい材料)を入れておくと、応急的に痛みをやわらげやすくなります。
スポーツの種類ごとの注意点
スポーツと一口にいっても、ボールや人とぶつかる機会が多い競技、水の中でおこなう競技、組み合う競技など、さまざまです。ここでは代表的な競技を例に、矯正中に意識しておきたいポイントをまとめます。お子さんが取り組んでいる競技に近いものを参考にしてください。
サッカー・野球・バスケットボールなど、ぶつかりやすい競技
ボールが顔に当たったり、選手同士が接触したりする可能性がある競技では、口元のけがへの備えが大切です。取り外し式の装置であれば、練習や試合の間は外しておくことが多く、固定式の装置であれば、口の中を守る工夫を考えます。
また、矯正中かどうかにかかわらず、成長期の前歯はぶつけると欠けたりぐらついたりすることがあります。特に出っ歯ぎみのお子さんは前歯をぶつけやすい傾向があるともいわれています。矯正を検討するきっかけとして、こうしたけがのリスクについても相談してみるとよいでしょう。
マウスガードは矯正中も使える?
マウスガードは、歯や口の中を衝撃から守るための装置です。矯正中でも使えるものはありますが、歯が少しずつ動いていくため、矯正前に作ったマウスガードが合わなくなることがあります。市販のものを使う場合も、装置や歯並びの状態によっては合いにくいことがあります。
競技のルールでマウスガードが必要な場合や、接触が多くて心配な場合は、矯正の担当歯科医師に相談したうえで、そのときの歯並びに合う方法を選ぶことが大切です。
水泳
水泳は接触が少ないため、矯正との相性は比較的よいスポーツといわれています。取り外し式の装置は、プールの中で外れて紛失することがあるため、練習中は外してケースに保管するのが一般的です。塩素の入った水が装置に影響する可能性もあるため、つけたまま泳ぐかどうかは歯科医師に確認しておきましょう。
固定式の装置の場合は、そのまま泳ぐことができます。ゴーグルの装着や息つぎで口元に力が入ることがありますが、多くの場合は大きな問題にはなりにくいと考えられています。違和感が続く場合は相談してください。
柔道・空手など、組み合う・打ち合う競技
格闘技系の競技は、顔や口元に衝撃が加わる可能性が比較的高いため、より慎重な備えが必要です。取り外し式の装置は練習中は外し、固定式の装置の場合はマウスガードの使用を含めて相談することが勧められます。
競技の内容や練習の頻度によって、選びやすい装置が変わることもあります。矯正を始める前の相談の段階で「週に何回、どんな練習をしているか」を伝えていただくと、生活に合った治療の進め方を一緒に考えやすくなります。次は、スポーツ以外の習い事について見ていきましょう。
楽器・歌など習い事の注意点
矯正中の習い事で、スポーツと同じくらいご相談が多いのが楽器や歌です。特に口を使う楽器は、装置による影響を感じやすい傾向があります。ここでは、吹奏楽などの管楽器と、それ以外の習い事に分けてポイントをご紹介します。
吹奏楽(管楽器)
トランペットやトロンボーン、フルート、クラリネット、サックスなどの管楽器は、唇や歯で楽器を支えたり、息の流れを調整したりして音を出します。そのため、矯正装置をつけると、最初は音が出しにくい・唇が痛いと感じることがあります。
取り外し式の装置であれば、演奏中は外すことで、これまでに近い感覚で吹きやすくなります。ただし、練習時間が長い場合は装着時間が不足しやすいため、練習以外の時間でしっかり装着することが大切です。固定式の装置の場合は、唇の内側が装置に当たって痛むことがあり、矯正用ワックスで保護しながら少しずつ慣れていくケースが多いとされています。コンクールや定期演奏会の時期が決まっている場合は、装置を始める時期を相談して調整することもできます。
ピアノ・歌・ダンスなど
ピアノやダンスのように口を直接使わない習い事は、矯正の影響を受けにくいと考えられています。発表会の時に装置が目立たないか気になる場合は、取り外し式の装置であれば一時的に外せるかどうかを確認しておくとよいでしょう。
歌や合唱、演劇など声を出す習い事では、装置をつけ始めた直後に発音しにくさを感じることがあります。多くの場合は数日から数週間で慣れていきますが、個人差があります。お子さんが「歌いにくい」と感じている様子があれば、無理をさせずに相談してください。習い事を続ける中では、思わぬトラブルが起きることもあります。次の章では、その対応をまとめます。
練習中・試合中にトラブルが起きた時の対応
どれだけ気をつけていても、練習中や試合中に装置が壊れたり、口の中をけがしたりすることはあります。あらかじめ対応の流れを知っておくと、いざという時に慌てずにすみます。ここでは、よくあるトラブルと、ご家庭でできる対応をご紹介します。
装置が外れた・壊れた・なくしたとき
取り外し式の装置が割れたり、なくしてしまったりした場合は、無理に元に戻そうとせず、できるだけ早く歯科医院へ連絡してください。割れた装置をつけ続けると、口の中を傷つけたり、歯に余計な力がかかったりすることがあります。破損した装置は捨てずに持参していただくと、状況の確認に役立ちます。
固定式の装置で部品が外れたり、ワイヤーが飛び出して当たったりする場合も、早めの連絡が大切です。応急的には矯正用ワックスで当たる部分を覆うと、痛みがやわらぐことがあります。装置を作り直す必要がある場合、別途費用がかかることもあるため、事前に確認しておくと安心です。
口の中を切った・歯をぶつけたとき
口の中を切った場合は、清潔なガーゼなどで軽く押さえて出血が落ち着くのを待ちます。出血が止まりにくい、傷が深い、歯がぐらぐらしている、歯が欠けたといった場合は、早めに受診してください。歯をぶつけた直後は症状がなくても、あとから変化が出ることもあるため、気になる時は相談をおすすめします。
当院の院長は、矯正だけでなく、むし歯や歯周病、外傷を含めた幅広い歯科治療に携わってきました。矯正中のトラブルも、お口全体の状態を見ながら対応を考えることを大切にしています。
親御さんができるサポートと相談のポイント
矯正中の習い事を無理なく続けるためには、ご家庭でのちょっとしたサポートが大きな支えになります。また、矯正を始める前の相談で伝えておくとよい情報もあります。ここでは、親御さんにできることを2つの視点からご紹介します。
習い事のスケジュールも相談のときに伝える
矯正の相談では、歯並びのことだけでなく、お子さんの毎日の過ごし方を伝えていただくことが大切です。「週に何回、何時間くらい練習しているか」「大会や発表会はいつ頃あるか」「マウスガードが必要な競技か」といった情報があると、装置の選び方や始める時期を検討しやすくなります。
治療方法は、歯科医師が一方的に決めるものではありません。歯並びの状態から考えられる選択肢と、それぞれのメリット・注意点をご説明したうえで、お子さんと親御さんのご希望を伺いながら一緒に決めていきます。他院で説明を受けて迷っている場合のセカンドオピニオンも歓迎しています。
子どもの気持ちを大切にする
お子さんにとって、習い事は大切な居場所であることも多いものです。「矯正のせいで思いきりプレーできない」「装置が気になって演奏に集中できない」と感じると、矯正そのものが嫌になってしまうこともあります。
装置の扱い方や練習中の過ごし方は、親御さんが一方的に決めるよりも、お子さん自身が納得できる形を一緒に考えるのがおすすめです。「練習の時は外して、帰ったらすぐつける」など、本人が守りやすいルールを決めておくと続けやすくなります。困ったことがあれば、通院のときに遠慮なく相談してください。
子どもの矯正とスポーツ・習い事についてよくある質問
ここでは、親御さんからよくいただく質問をまとめました。お子さんの状況によって答えが変わることもありますので、目安として参考にしてください。
Q. 試合や発表会の日だけ装置を外してもいいですか?
A. 取り外し式の装置であれば、その日の状況に応じて外すことができる場合が多いです。ただし、外している時間が長くなる日が続くと治療計画に影響することがあるため、大事な予定が続く時期はあらかじめ担当の歯科医師に相談しておくと安心です。
Q. 部活が忙しくて通院の時間がとれるか心配です
A. 子どもの矯正の通院間隔は、装置や治療の段階によって異なりますが、数週間から数か月に1回程度が目安になることが多いです。部活動の予定を伺いながら、通いやすい日時を一緒に考えていきます。
Q. 矯正を始めるなら、習い事が落ち着いてからの方がいいですか?
A. 子どもの矯正は、成長を利用できる時期に始めることで選択肢が広がる場合があります。習い事が落ち着くのを待つことで、適した時期を逃してしまう可能性もあるため、まずは今の歯並びの状態を確認し、始める時期を含めて相談されることをおすすめします。
Q. 矯正中にスポーツドリンクを飲んでも大丈夫ですか?
A. 取り外し式の装置をつけたまま糖分を含む飲み物を飲むと、装置と歯の間に糖分がたまり、むし歯のリスクが高まりやすいといわれています。飲む時は装置を外し、飲んだあとは口をすすいでから戻すのが基本です。固定式の装置の場合も、飲んだあとは水で口をすすぐ習慣をつけましょう。
まとめ:習い事も矯正も、お子さんに合った形で続けていきましょう
この記事では、子どもの矯正中のスポーツや習い事について解説しました。要点を整理すると、次のとおりです。
1つ目は、多くの場合、スポーツや習い事は矯正中も続けられるということです。2つ目は、取り外し式の装置は練習中に外せる一方で装着時間の確保が大切になり、固定式の装置は口元のけがへの備えが大切になるということです。3つ目は、接触の多い競技や管楽器など、内容によって気をつけたいポイントが異なるということです。4つ目は、習い事のスケジュールを相談の段階で伝えることで、お子さんの生活に合った治療の進め方を一緒に考えやすくなるということです。
治療の進み方や慣れるまでの期間には個人差があります。渡辺歯科医院では、お子さんの歯並びだけでなく、毎日の生活や頑張っていることも大切にしながら、無理なく続けられる矯正の進め方をご提案しています。長崎県長与町で子どもの矯正歯科をお考えの親御さんは、無料カウンセリングをご利用ください。まずはお気軽にご相談ください。