長崎県西彼杵郡長与町の歯医者なら渡辺歯科医院

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こんにちは 長与町の歯医者 渡辺歯科医院です。

3回目の今日は「虫歯の進行と症状」についてお話していきます。

少し、専門用語が出てくるかもしれませんが、わかりやすく説明していきますので、ご一読ください。

虫歯の主な原因菌には、ミュータンス菌とラクトバチラス菌と呼ばれる2つがあります。ミュータンス菌が糖質をエサにグルカンというネバネバした物質を作って歯の表面に付着します。このネバネバがさらに多くの細菌を集め大きな塊に成長していったものが歯垢(プラーク)です。作り出した「酸」が歯を溶かしてむし歯を作ります。
できたむし歯を放置していればラクトバチルス菌がどんどんむし歯の進行を促進していきます。

虫歯の進行

虫歯は下記の順番で進行します。

家族間での虫歯菌の感染

生まれたばかりの赤ちゃんのお口にはむし歯菌は存在しません。口移しや同じ箸やスプーンを使うことで感染します。

食事による砂糖の摂取

おやつやジュースなどに含まれる砂糖をミュータンス菌がエサにします。

 歯垢(プラーク)を作る

ミュータンス菌がネバネバしたグルカンをつくり、歯の表面に付着して歯垢(プラーク)になります。

歯を溶かす酸を作り出す

歯垢(プラーク)中の細菌がお口の中で繁殖し、糖分をエサに酸を作り出します。

虫歯の悪化

酸によって歯の表面のエナメル質が溶け出して、さらに虫歯を進行させます。
最終的には、歯に穴が開きます。

虫歯の症状

虫歯の進行の程度や発生する場所によって、症状に違いがあります。

C0(初期虫歯)

歯に穴はあいていないが、カルシウム分が少なくつやがなくなり、白く濁って見えたり薄い茶色に見えたりします。痛みなどの自覚症状はほとんどありません。

C1(エナメル質に穴が空いた虫歯)

痛みがない軽度な虫歯です。この段階で虫歯を発見できた場合は、細菌に感染した部分のみを最小限削り、プラスチック素材のCR(コンポジットレジン)で充填していきます。

C2(エナメル質の下の象牙質まで進行した虫歯)

エナメル質の奥の象牙質にまで細菌が進行しているため、痛みや知覚過敏(冷たいものがしみる)が生じている状態です。虫歯を削って、C1と同じようにコンポジットレジンを充填したり、詰め物(インレー)を詰めたりします。虫歯が複数存在し、大きく削る場合は被せ物(クラウン)を製作することもあります。

C3(歯の神経まで達した虫歯)

象牙質の内部にある歯髄が細菌に感染しています。歯髄の中は、神経が通っているため、激しい痛みが出るのが特徴です。治療法としては、細菌の感染部位である「神経」を除去し、歯根を徹底的に綺麗にしていきます。その後に被せ物を被せるのが一般的な流れです。

C4(歯根まで到達した虫歯)

歯の大半がむし歯になり、根っこの部分しか残っていない状況です。「神経」が失われていることが多く、痛みを感じないこともあります。しかし細菌はまだ存在し、周囲の歯にも悪影響を及ぼすので、早急に治療しなければなりません。状況によって被せ物を製作したり、抜歯をしたりします。

虫歯を放置していると、決して良くなることはありません。
むしろ、どんどん悪くなってしまい、最悪の場合、ご自身の歯を抜くことになってしまう怖い病気が虫歯なんです。

ご自身の歯を今後何十年と使い続けられるためにも、まずはご自身のお口の中を検査して虫歯がないかをチェックしてみませんか?

次回は、虫歯になってしまった歯を治療した後に使用する「歯の被せ物の素材」についてお話します。

 

監修者情報

医療法人渡辺歯科医院             理事長 渡邉威文 Takefumi Watanabe

「最幸の医療を通して、人生を豊かにする」を医院理念に掲げ
患者様により良い歯科医療を提供している。

指導者としても、関西の「i6」というインプラントのスタティーグループの一員として若手歯科医師への指導を行っている。

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