- 歯のコラム
こんにちは 長与町の歯医者 渡辺歯科医院です。
歯周病月刊最後である4回目の今日は、歯周病の治療方法についてお話していきます。
歯周病になってしまった患者さんが完璧に治ることは本当に難しいですが、症状が悪化することがないようにコントロールしながら上手く付き合っていくことが健康を維持するためには必要です。
「歯科医院で治療だけ受けていればそれで良い」ということではありません。
いくら歯科医院での治療してもらったり、薬を処方してもらったりしても患者さんご自身でのセルフケアが十分じゃなければ歯周病は再発してしまいます。
それでは、歯科医院での歯周病に対する治療と患者さんがご自宅で行うと効果的なケアについて詳しく話していきます。
【歯科医院で行うの治療】
検査・情報収集
レントゲンや歯周ポケットの検査を行い歯周病がどの程度進行しているのか、特にどの歯が悪いのか等を診査します。
歯周ポケット内の歯石除去
歯みがきでは落とすことが困難な歯周病の原因であるプラーク(歯垢)や歯石を専用の器具を用いて除去します。
お口の中から汚れや細菌が少なくなることで清潔な環境になり、歯周病予防にも繋がります。
歯みがき指導
一人ひとりに合わせたブラッシングを指導することで、効果的なセルフケアに結びつけています。
歯周外科手術
歯周病が重症化している場合には、歯ぐきを部分的に切開し、歯周ポケットの深いところの歯石や感染している組織を取り除くことで歯周組織を回復させる外科手術を行います。術後のメインテナンスは必須です。
【ご自宅でのケア】
正しい歯みがきを習慣的に行う
歯みがきは細菌に対するアプローチとして、とても有効的な方法です。しかし、毎日歯みがきをしている患者さんでも、正しい磨き方を知らないケースがほとんどです。
※ご自身に合った正しい磨き方は当院スタッフへお尋ねください。
歯ブラシ以外のケア用品を使う
毎日の歯みがきでは、歯ブラシだけではなく歯間ブラシや糸ようじを使ってより効果的にキレイにしましょう。歯ブラシも1ヶ月に1回は買い替えるようにしてください。
生活習慣の改善
歯周病も一種の生活習慣病です。つまり、歯周病になってしまった方は「歯周病になりやすい生活習慣」があると考えられます。例えば、喫煙やストレス、睡眠不足や食事バランスは歯周病になりやすい生活習慣です。
こういった歯科医院での治療とご自宅でのケアの両方があって歯周病をコントロールしていきながらうまく付き合っていかなければいけません。
近年では、歯周病菌が全身疾患との関わりが報告されており、お口の中の炎症が慢性的に続くことが原因で身体の免疫力が低下してしまうと言われています。逆をいえば、歯周病を治療して炎症を抑えれば、身体の免疫力はUPするということです。
普段、皆さんが行っている「手洗い」「うがい」にプラスして「お口の中を清潔にすること」で、変異株が出てきている新型コロナウィルスなどの感染症も防ぐことができます。
監修者情報
医療法人渡辺歯科医院 理事長 渡邉威文 Takefumi Watanabe
「最幸の医療を通して、人生を豊かにする」を医院理念に掲げ
患者様により良い歯科医療を提供している。
指導者としても、関西の「i6」というインプラントのスタティーグループの一員として若手歯科医師への指導を行っている。